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パーキンソン病の病因 大阪市西成区天下茶屋の康祐堂鍼灸院

2016/01/25

はじめに パーキンソン病(PD)は振戦、無動、固縮の三徴、さらにそれらに加えて、姿勢反射障害の四徴が特徴的な神経症状ですが、その病帯基盤として最も影響の大きいものは、線状帯によるドパミンの不足です。中枢神経系においてドパミンは主に中脳の黒質細胞で合成されますが、PDを最も特徴づける病理変化は、黒質緻密層ドパミン神経の変性・脱落です。黒質のドパミン神経はヒトにおいておおよそ45万個存在すると考えられていますが、正常加齢によってほぼ年齢に比例して(10年でおよそ5%程度)減少することが知られています。しかし、こうした加齢による変化のみではパーキンソンニズムの発現はみられません。PDにおけるドパミン神経変性脱落は指数関数的であり、運動症状の発現時には神経細胞数として40~60%程度減少していることが知られています。さらにこのとき、線条体のドパミン量は健常者に比較して、10~20%程度にまで減少していることも判明しています。剖検脳による検討、および脳機能画像による検討から、こうした病的神経変性はおおむね運動症状発現の数年前(5~7年程度)より始まっていると考えられています。

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