脳卒中とリハビリテーション その18 リハビリで何がよくなるのかー肉体的問題
2016/07/01
こんにちは、大阪市西成区天下茶屋の康祐堂鍼灸院です。
前回は、「日本の回復期リハビリテーション病棟」がなぜ効果があるのかについてお話ししました。
今回は「リハビリで何がよくなるか」の中でも肉体的問題について主にお話ししていきます。
さて、話をわかりやすくするために、ベッドから起き上がってイスに移る「移乗動作」を例にとって考えてみましょう。健康な人ではなんでもないこの動作も、片麻痺のある脳卒中の患者さんにとって、はじめはたいへん難しいものです。
この動作ができるようになるには、麻痺(機能障害)がよくなることが一番です。次の節からお話ししようとしていることは、この麻痺がよくなることは脳にどのような変化が起こったことによるのかという内容が中心です。
しかし、麻痺が必ずしも完全によくならない場合もあります。それではまったくお手上げかというと、そうではありまえん。長い間ベッドの上で寝ていて、本来麻痺のない側の下肢まで力が弱ってしまっていた。(これを廃用症候群とよびます)ならば、その筋力を向上させるような訓練をすることも、移乗動作を可能にするために重要です。
同様に麻痺側の膝関節が動かさないうちに固まって十分に伸びない(拘縮とよばれる)ために、麻痺した下肢でうまくつっぱることができないのであれば、その固まった関節の動く範囲を改善させるような訓練(関節可動域訓練という)が功を奏することもあります。
また、麻痺した下肢や麻痺のない下肢の状態が変わらなくても、環境を変えることで、できないことができるようになる場合もあります。たとえば手すりを適当な場所に設置して、実際に移乗動作の訓練をすることで、安全にその動作ができるようになります。
さらにそれでも介助が必要な場合は、患者さんの訓練だけでなく家族や介護者に対する訓練が、安全で疲れない介助方法を習得するためにも重要です。
今回はここまでです。次回は「リハビリテーションで何がよくなるのか」の中でも肉体的問題以外の問題についてお話ししていきます。
脳梗塞、脳卒中、片麻痺なら大阪市西成区天下茶屋の康祐堂あけぼの漢方鍼灸院
院長 冨田 祥史(山元式新頭針療法 YNSA学会 評議員)
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