脳卒中とリハビリテーション その20 なぜ機能回復が起こるのかー神経リハビリテーション
2016/07/04
こんにちは、大阪市西成区天下茶屋の康祐堂鍼灸院です。
前回は、「リハビリで何が良くなるのか」の中でも肉体的問題以外の問題についてお話ししました。
今回は「なぜ機能回復が起こるのか」の中でも神経リハビリテーションについてお話ししていきます。
さて、いよいよ主題である脳とリハビリテーションの関係についてお話ししていきます。前回までにお話ししたように脳卒中で生じた運動麻痺や感覚障害などの機能障害は脳の損傷を原因とするものです。
発症後のさまざまな治療にもかかわらず、脳に損傷が残ってしまうと、その部分は残念ながら再生しません。、しかし、脳の中でそれぞれの神経同士は直列につながっているわけではなく複雑なネットワークを形成しているので、一カ所が破壊されてもそれを補うことができるしくみがあります。つまり、損傷部位のまわりあるいはもっと離れた部分の神経が上手にネットワークを形成し、その部分が従来つかさどっていた機能を新しくもつようになれば、機能回復が得られるはずです。これを機能的再構成とよびます。
このように、脳のしくみに着目して機能回復をしようという考え方が、次第に定着しつつあります。このような立場に立ったリハビリテーションは、従来のリハビリテーションに神経という意味の「ニューロ」をつけてニューロ・リハビリテーション(神経リハビリテーション)とよばれています。
このような考え方が可能になったのは、機能回復と脳の変化の関係を調べるような動物実験の貢献がたいへん大きいと考えられます。さらにヒトでも、90年代はじめから実際に運動をおこなっているときの脳の活動をポジトロン断層撮影(PET)や機能的核磁気共鳴装置(fMRI)といった新しい技術を用いて調べられるようになりました。
今回はここまでです。次回は「なぜ機能回復が起こるのか」の中でも健常者と患者さんの脳活動についてお話ししていきます。
脳梗塞、脳卒中、片麻痺なら大阪市西成区天下茶屋の康祐堂あけぼの漢方鍼灸院
院長 冨田 祥史(山元式新頭針療法 YNSA学会 評議員)
〒557-0014 大阪市西成区天下茶屋2-21-10
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