脳卒中とリハビリテーション その28 実例でみる歩行機能の回復 重度麻痺の場合 | 大阪の康祐堂あけぼの漢方鍼灸院

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脳卒中とリハビリテーション その28 実例でみる歩行機能の回復 重度麻痺の場合

2016/07/30

こんにちは、大阪市西成区天下茶屋の康祐堂鍼灸院です。
 
前回は、「実例でみる歩行機能の回復」について、軽度麻痺の患者さんの例をあげてお話ししました。
今回は「実例にで見る歩行機能の回復」の中でもある医療機関の重度の患者さんの例についてお話ししていきます。
 
さて、今回取り上げる患者さんは重度の左片麻痺をもった50歳代の右利き男性です。脳梗塞による右大脳半球の病変も広範囲にわたり、大脳皮質の一次運動野やその出力経路である錐体路のダメージも大きいと考えられました。発症後102日目に歩行時の脳活動を測定しましたが、じつはこの患者さんにとってこれが脳卒中発症後初めて歩行を経験した記念すべき日になりました。
麻痺が強いためそのままでは歩行訓練ができないので、パラシュートのジャケットを装着してからだを吊るし、体重の負荷を一部軽減しながらトレッドミル上で歩行訓練を行いました。これは、体重免荷下トレッドミル訓練(BWSTT)とよばれる訓練法です。これにより体重の20%を軽減し、かつセラピストが麻痺した足の振り出しを助けることで訓練をおこないました。
 
麻痺足の振り出しの機械的な補助下の歩行では、病変のある右大脳半球の一次運動野周辺では活動はみられませんでしたが、代わりにその前の運動前野の活動がみられることがわかりました。つまり、ダメージを受けた一次運動野の代わりに、残存している運動前野が働くことにより歩行がある程度可能になったと考えられます。さらに病変のない左大脳半球では、一次運動野と運動前野に淡い活動がみられました。
次に骨盤と股関節をセラピストが操作する促通手技を用いて歩行訓練をおこなったときに脳の活動を調べたところ、麻痺足の機械的補助下での歩行時にもみられた病変半球の運動前野と、病変のない側の一次運動野の活動が明らかに増強されていることがわかりました。
 
この患者さんはリハビリテーションを続けた結果、幸いにして杖を用いて監視した状態で屋内を歩行できるようになりました。発症後173日目に促通手技を用いずに麻痺足の振り出しを軽く補助しながら歩行していただき、そのときの脳の活動を測定したところ、1回めに促通手技を用いた歩行時の活動と類似していました。これはつまり、促通手技により得られた脳活動のパターンが機能回復に役立っている可能性が高いと考えることができます。
 
今回はここまでです。次回は「対称性指数で見る歩行機能の回復」についてお話ししていきます。
 
脳梗塞、脳卒中、片麻痺なら大阪市西成区天下茶屋の康祐堂あけぼの漢方鍼灸院
院長 冨田 祥史(山元式新頭針療法 YNSA学会 評議員)
〒557-0014 大阪市西成区天下茶屋2-21-10
TEL&FAX 06-6659-0207 Email: mail@ynsa-japan.com

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