クモ膜下出血 その6 第3のリスクー喫煙
2016/12/12
こんにちは、大阪市西成区天下茶屋の康祐堂鍼灸院です。
前回は「第2のリスクー高血圧」とはどんな病気についてお話ししました。
今回は「第3のリスクー喫煙」というテーマでお話していきます。
さて、喫煙と「クモ膜下出血」の発症には深いかかわりがあります。タバコの煙の中には、ニコチンや一酸化炭素、タールなどの有害物質が多量に含まれているため動脈を弱くもろくしてしまい、脳動脈瘤発生の原因となるのです。
ニコチンは、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を増やし、HDLコレステロール(善玉コレステロール)を減少させて血管を詰まらせるほか、心拍数を増加させ、末梢血管の収縮や血圧上昇などの原因となります。また、一酸化炭素は赤血球と結びついて、体内への酸素の取り込みを阻害し、血管の内壁を傷つけます。
こうした作用によって血管は弱くなり、脳動脈瘤発生の一因となります。つまり喫煙は、血管を痛めつけ、脳動脈瘤を作る根因になるのです。
また、動脈硬化となった血管は、もろくなるため、脳梗塞や脳出血の原因にもなります。喫煙は発生を助長するだけでなく、脳動脈瘤が破裂するのを早める働きもします。「クモ膜下出血」になりたくないのなら、禁煙は必須条件です。脳に動脈瘤がすでに見つかっている場合は、即刻、禁煙してください。
さて、禁煙ですが、できれば長期の休みから始めましょう。仕事中はストレスで、ついタバコに手が伸びがち。休暇中なら、タバコをやめることに専念できます。また、風邪など病気で寝込んだ時もベストなタイミングです。「タバコを吸いたい」と思う気持ちが弱くなっているときに禁煙を始めれば、成功率も高くなります。
口さみしくなったら、水やお茶を飲んだり、ガムや飴を食べるのもよい方法です。歯磨きすれば、口の中もさっぱりして気分転換にもなります。ただ、コーヒーや強いお酒など刺激が強いものを飲むとタバコが吸いたくなるので、禁煙中はそれらガマンしたほうがよいでしょう。
また自分の生活を振り返ると、タバコを吸う時間帯や場所がわかります。朝起きたとき、食後、喫茶店で、飲み会のとき・・・。禁煙中はそういった時間や場所をしっかり意識し、なるべく避けたり、タバコの代わりとなるものを準備しておきましょう。
「何度禁煙にトライしても、失敗してしまう。」という場合は、一度病院で相談してください。ニコチンには中毒性があるため、自分一人では禁煙できないこともあります。多くの病院には禁煙外来があり、ニコチンパッチやガムなどを使って効率よく禁煙ができるようになっています。
今回はここまでです。次回は「クモ膜下出血の予兆」というテーマでお話していきます。
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院長 冨田 祥史(山元式新頭針療法 YNSA学会 評議員)
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