不妊と栄養 その22「ママになるために必要な栄養素ービタミンB群」
2017/08/14
こんにちは、大阪市西成区天下茶屋の康祐堂あけぼの漢方鍼灸院です。
前回は「ママになるために必要な栄養素ーカルシウム」というテーマでお話しました。
今回は「ママになるために必要な栄養素ービタミンB群」というテーマでお話していきます。
さて、人が生きていくために必要なエネルギーの原材料は、たんぱく質、糖質、脂質。これらはそのまま体の一部となるのではなく、体内で消化・吸収されることでエネルギーとして使われます。この代謝活動に欠かせないのが、ビタミンB群。なかでも妊娠にかかわる栄養素として注目すべきは、葉酸とビタミンB12、ビオチン、ビタミンB6です。
葉酸
葉酸には赤ちゃんの脳の発育を助けたり、神経をつくる働きがあります。赤ちゃんの脳の神経は、妊娠6週目までにほぼ出来上がります。6週目とは、妊娠1ヶ月半ごろ。まだ妊娠に気づいていない人も多い頃です。この時期に母体に葉酸欠乏があると、赤ちゃんの脳の発育に影響を与えることがあるのです。
また、葉酸欠乏は、神経管閉鎖障害のリスクも高めます。神経管閉鎖障害とは、脳や脊髄が正常につくられないことで、二分脊髄や無脳症などの先天異常を起こすこともあります。
このように葉酸は、妊娠のごく初期の段階で必要な不可欠な栄養素なのです。ですから、妊娠が判明してからでなく妊娠を希望した時から積極的に葉酸を摂るようにしましょう。厚生労働省では、妊娠を望む女性に1日400μgの葉酸を摂ることをすすめています。葉酸の吸収を促すビタミンB12とセットで摂るようにするのが効果的です。
ビタミンB12
葉酸と一緒に摂ってほしいビタミンB12ですが、植物性食品にはほとんど含まれておらず、いろいろな動物性食品に含まれています。
動物性食品をきちんととっていれば、ビタミンB12不足になることはまずありません。しかし、卵、牛乳、乳製品もとらない徹底した菜食主義の場合は、ビタミンB12が不足してしまいます。野菜だけではなく、動物性食品も食べましょう。
ビオチン
ビオチンは、微量ですがさまざまな食品に含まれ、腸内細菌によってもつくられるため欠乏症は起こりにくいと考えられていましたが、欠乏するケースがあることがわかってきました。
動物実験の結果ですが、妊娠中にビオチンが欠乏すると奇形が起きるという報告があります。ビオチンをとりすぎることによる副作用はありませんから、とっておくに越したことはありません。
ビタミンB6
ビタミンB6は、たんぱく質や脂質を代謝する時に欠かせない栄養素です。
そればかりか、妊娠初期に起こるつわりにもビタミンB6は効果を発揮します。つわりの原因は諸説ありますが、たんぱく質のアミノ酸の一種トリプトファンの代謝異常が関係してると言われています。ビタミンB6はアミノ酸の代謝を正常にして、つわりを改善する効果があるのです。
つわりは早い人で妊娠2〜4ヶ月から起こってきますが、この時期は赤ちゃんの成長が著しいときです。ママがつわりで食べられなくなると赤ちゃんも栄養不足になってしまうこともありえます。予防のためにも、妊娠前からビタミンB6をとることをおすすめします。
今回はここまでです。次回は「ママになるために必要な栄養素ービタミンE」というテーマでお話していきます。
「妊娠率」61.7% アンチエイジング不妊鍼灸の康祐堂あけぼの漢方鍼灸院
院長 冨田 祥史(山元式新頭針療法 YNSA学会 評議員)
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