不妊と栄養 その28「高年初産と栄養セラピー」
2017/09/04
こんにちは、大阪市西成区天下茶屋の康祐堂あけぼの漢方鍼灸院です。
前回は「おなかの赤ちゃんによくない食べ物・嗜好品ーたばこ・ジャンクフード・トランス脂肪酸」というテーマでお話しました。
今回は「高年初産と栄養セラピー」というテーマでお話していきます。
さて、最近は女性の根因年齢が上がっているため、35歳以降に妊娠を望む人が増えています。日本産婦人科学会の定義では、35歳以上の初産のことを「高齢初産」といい、実際、その数は年々増えています。
自然妊娠したいと思ったら、リミットは40代前半といわれていますが、35歳を過ぎると、不妊は増える傾向にあるようです。しかし、正確にいうと、急に不妊になるわけではありません。女性の体は、30歳を越えた頃から不妊のリスクが徐々に高まっていきます。しかし、仕事やプライベートに忙しい毎日を送っていると、「まだ大丈夫」と思いがちで、35歳を過ぎて「妊娠」を強く意識して、不妊に気がつくのです。
高年初産で不妊の場合、考えられる原因の一つに、加齢による卵子や卵巣の機能低下があります。さらに、妊娠可能な期間が残り少なくなっていることも関係してきます。また、加齢による免疫力の低下が原因で、性感染症などに感染し、それが卵管性不妊につながる場合もありえます。それ以外にも、特別な疾患や明確な原因がないのに妊娠できない、というケースも不妊原因の1割を占めるのが現状です。
ところで、あるクリニックでは、不妊外来に訪れる女性に86%が鉄欠乏で、88%に亜鉛欠乏がみられてというデータがあります。しかし、そういった人々は共通して、食生活への意識が高く、決して健康をおろそかにしているわけではありません。そのように健康に気にしながら食べていても、必要な栄養が十分にとれるとは限らないのです。
しかも、現代の女性は、さまざまな価値観の中でストレスを受けながら生きているため、とても疲れています。そのため免疫力や抵抗力が落ちて、栄養の吸収力も弱まっているのです。体が知らないうちに弱り、血流も滞るため、せっかくとった栄養を体内に巡らすこともできません。
35歳以上で妊娠を希望している場合、すでに不妊治療を行っている人もいるでしょう。栄養セラピーで栄養状態を改善することは、不妊治療を行っている人にもそうでない人にも、子宮、卵巣、ホルモン環境をととのえ、赤ちゃんの居心地のよい環境をつくりながら、妊娠しやすい体質にするという意味で有効です。実際、不妊治療を受けながらもなかなか妊娠しなかった女性が、栄養セラピーを実践して妊娠した例はたくさん報告されています。
今回はここまでです。次回は「栄養セラピーと卵子のアンチエイジング」というテーマでお話していきます。
「妊娠率」61.7% アンチエイジング不妊鍼灸の康祐堂あけぼの漢方鍼灸院
院長 冨田 祥史(山元式新頭針療法 YNSA学会 評議員)
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