脳梗塞②
2018/08/18
脳梗塞の種類
①アテローム血栓性脳梗塞
動脈硬化により血管が狭くなっていき、狭くなった血管内腔の壁は不整なため血液中の血小板がこびりつき、さらに硬くなりさらに狭くなっていき最後は閉塞に至るものです。
多くは高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病が原因となります。
症状は徐々に進行することが多く、時には一時的に麻痺や言語障害が出てその後改善する場合(一過性脳虚血発作といいます)もあります。
②心原性脳塞栓症
通常心臓は一定のリズムでうっているため血液はよどみなく流れます。
この状態で血液の固まり(塞栓)ができることはありません。
しかし心房細動と呼ばれる不整脈があると一定のリズムでうたないために心臓の中で血液が一瞬止まりよどんだ状態になります。
もともと血液は固まる要素を持っているので心臓のなかで血液の固まり(塞栓)ができて血液の流れに乗り脳血管に飛んで血管をつめてしまうものです。
いきなり血管がつまるため症状は突然に起こります。
また太い脳血管がつまることが多いので症状も重い場合が多いと言えます。
③ラクナ梗塞
脳の深いところにある直径1mm以下の細い血管がつまるものです。
ラクナとは湖、水たまりという意味で断層撮影検査上その梗塞があたかも水たまりのように見えることからこの名前が付きました。
梗塞自体はとても小さいものですが手足の動きに大事なところが障害されるため手足の麻痺が重くなることがあります。
約2~3割の症例で症状が進行することがあります。
また以前はこの梗塞のタイプは細い血管がつまったものとしか認識されていませんでした。
しかし最近になり血管の壊死(もろくなったもの)により逆に小さな出血(微小出血)をしている症例もあることがわかってきました
梗塞(つまったもの)か微小出血(血が出たもの)かの判定にMRIのT2*(T2スター)という条件で撮像することによりわかるようになりました。
次回は脳梗塞の症状についてお話していきます。
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院長 冨田 祥史(山元式新頭鍼療法 YNSA学会 評議員)
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