円形脱毛症
- 何の兆候もなく突然脱毛が始まった。
- 頭部に地肌が見えるところがある。
- 爪にでこぼこがある。
- アトピー性疾患(アトピー性皮膚炎、気管支炎、アレルギー鼻炎のいずれか)を患っている。
- 脱毛斑が円形または楕円形であり、境界が比較的はっきりしている。
- 朝起きた時、枕に抜けた毛が数本以上見られる。
- 脱毛斑の周囲の毛を引っ張ると簡単に抜け、痛みもほとんどない。
- 脱毛斑が広がってきた。
円形脱毛症とは
円形脱毛症とは、後天性に頭部に円形の脱毛斑(だつもうはん:毛が抜けた部位)ができる病気です。髪の毛を作る「毛包」が炎症により破壊されることで脱毛します。
典型的には頭部に脱毛斑ができますが、眉毛や睫毛(まつげ)、体毛などが抜けることもあります。人によっては、爪にも点状の陥凹(かんおう:へこみのこと)がみられたりもあります。幅広い年齢層でみられますが、小児にやや多いようです。
円形脱毛症の遺伝的素因のある人に、自己免疫の異常が生じて発症すると言われており、ダウン症候群の人は円形脱毛症を合併しやすいこともわかっています。
円形脱毛症の症状
症状として、このような種類があります。
①多発型
2箇所以上の脱毛斑ができる
②蛇行型
後頭部、側頭部、おでこの生え際が帯状に脱毛する
③全頭型
頭部の全ての髪の毛が脱毛する
④汎発型
まゆげ、まつげ、脇毛などの体毛も脱毛する
急に発症することが特徴です。男性型脱毛症や女性男性型脱毛症などは、少しずつ薄毛の範囲が広がっていきますが、円形脱毛症は気がついたときには脱毛斑が現れています。そのため、自分が円形脱毛症になるかどうかは予測できないのです。
円形脱毛症の脱毛斑は、一生消えない場合があります。少しずつ小さくなっていくこともあれば、大きくなることもあるでしょう。さらに、一度消失した脱毛斑が再び現れる場合もあります。
円形脱毛症の西洋医学的治療方法
円形脱毛症は、根治に至る治療法はまだ確立されていません。しかし、様々な治療法がこれまでに試みられ、それぞれの治療法の効果の高さやリスクなどが明らかになってきています。
ステロイド局所注射
炎症や免疫機能を抑える効果のあるステロイドを、脱毛斑に注射で注入する治療法です。症状が改善しない単発型、および多発型の成人患者に対して使われることがあります。
高い水準の発毛効果がある反面、ステロイドの副作用を考慮し、子どもに対しては行いません。また、注射時に強い痛みを伴うことと、副作用として注射部位が陥没する場合があることに注意が必要です。
局所免疫療法
人工的にかぶれを起こす化学試薬、スクアレン酸ジブチルエステル(SADBE)か、ジフェニルシクロプロペノン(DPCP)を使って、かぶれを起こさせることにより発毛を促す治療方法です。
最初は1%ないし2%の高濃度なものをつけて感作させ、2週間後に低濃度なものを塗布、その後至適濃度まで徐々に濃度をあげて治療します。
本治療法は、比較的広範囲に脱毛している患者に対して行われます。子どもにも使用できます。約9割もの人に発毛効果があると言われていますが、かぶれやじんま疹、リンパ節腫脹などの副作用を生じることがあり、加えてアトピー性皮膚炎、湿疹、じんま疹がある人は、一時的に症状が悪化する事があるので注意が必要です。
また、治療期間が半年から1年以上で、じっくり取り組む必要があります。有効性があるとされている治療法ですが、日本では保険適応の認可が降りていないため、自費診療となります。
内服薬(飲み薬)の使用
内服薬は、円形脱毛症の治療に使用される場合があり、効能が確認されています。
(ステロイドド内服、抗アレルギー薬、セファランチン、グリチルチリン、メチオニン、グリシン複合薬)
外用薬(湿布や軟膏)の使用
外用薬(湿布や軟膏など)は、円形脱毛症の治療に使用される場合があり、効能が確認されています。
(ステロイド外用、塩化カルプロニウム外用、ミノキシジル外用)
冷却治療
ドライアイスや液体窒素などを脱毛斑にあて、誤作動を起こした免疫細胞の働きを抑えて、毛髪の再生を図る治療法です。治療の際は、ドライアイスを直接あてたり、液体窒素を脱脂綿や綿棒で湿布したり、スプレーしたりします。治療の際、軽い痛みがありますが、簡便で副作用もほとんどない方法です。
紫外線療法
アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬などの皮膚病などに対しても行われる治療法です。PUVA治療法、ナローバンドUVB療法、エキシマレーザー療法などがあります。
回数や頻度は症状により異なりますが、2週間に1回~6回程度、数か月にわたって治療を行います。副作用としては、紫外線を照射するため、肌の炎症からくるヒリヒリやかゆみ、ひどいときには水ぶくれが生じる場合があります。
効能については、広い範囲で脱毛する全頭型や汎発型で効果があったという報告があるため、重度の患者に使用されることがあります。なお、子どもの治療にはおすすめできません。
直線偏光近赤外線照射療法(スーパーライザー療法)
「スーパーライザー」と呼ばれる装置を使用し、皮膚の奥まで届く特殊な赤外線を脱毛斑に照射する治療法です。この光の波長は体の奥までも届くため、鎮痛、消炎効果で痛みと腫れがひくので、筋肉や関節の治療用としても使われています。また、自律神経に直接照射することにより全身の血行が良くなるため、自律神経失調症の治療に使われることもあります。
簡単に治療を受けることができ、副作用も軽い点があることから、単発型や多発型の治療に使用される場合があります。
点滴静注ステロイドパルス療法
点滴により、ステロイドを3日間ほどの短期間で大量投与します。発症後6か月以内の成人患者で、急速に進行する重症例に有効な治療法です。
発症後6か月以内の患者には約6割効果が見られましたが、発症後6か月以降の患者には16%程度しか効果が見られないため、発症後早期の重症患者にのみ行われます。発症早期の重症患者に対しては高い効果が実証されている半面、子どもには成長障害が生じる可能性がありますので、行いません。
ステロイドを大量に使いますので、入院が必要となります。不眠、動悸、頭痛、微熱、倦怠感などの副作用がでる場合があります。
ウィッグ(かつら)の使用
意外と思われるかもしれませんが、スウェーデンでは、は医療器具として認められています。また国内においても多発型・蛇行型・全頭型・汎発型の方の治療に、かつらの活用を考慮しても良いと言われています。
直接的な治療効果はありませんが、紫外線や、物理的な衝撃から頭皮を守れることが理由として挙げられます。また、かつらを身につけることにより、普段と変わらない生活が送りやすくなることから、精神状態を改善する効能が報告されています。おしゃれの一つとして考え、楽しんで着用すると良いです。
円形脱毛症の当院での治療方法
鍼灸治療は円形脱毛症の治療に非常に効果的です。円形脱毛症には、局所にお灸をすることにより血流を促し、ヒートショックタンパクが生まれ、免疫異常を改善することができます。
発毛には酸素や栄養を豊富に含んだ血液が毛根にしっかり流れることが重要です。鍼灸治療では実際に頭を鍼で刺激することにより、血行を促進すると同時に、ストレスや疲れからくる全身の緊張を緩め、自己免疫力を高めることで発毛を促します。
また、円形脱毛症は腸内環境も関係していると言われております。局所治療と同時に、お体全体を診させていただきます。当院の院長は、栄養療法、食事療法も行っております。脱毛のお悩みと一緒にお体の内面からの治療も行います。
当院では、日本で鍼灸師として初めて習得した山本式新頭療法YNSAといった脳神経にダイレクトにアプローチする鍼灸治療を行い、脳内で起きている炎症を抑えるツボを刺激します。
当院の院長が10年以上難病専門外来で勤められた経験から、YNSAの技術だけではなく、指先に刺激をする井穴刺絡療法や、足に多くの受容器があるツボにするお灸や、円形脱毛症の症状に合わせた耳ツボなど、さまざまな技術を組み合わせて治療いたします。
頭皮への鍼刺激はもちろんですが、お身体の状態や、原因の根本を取り除き、局所や全身に鍼灸治療を行っていきます。
また、鍼と鍼とを繋いで電気を通すことにより、筋肉や骨を刺激し、筋肉の収縮によるマッサージ効果や、深部の血流促進、血流を改善することにより頭皮だけではなくお身体も暖めることができ、自律神経のバランスも整い、リラックスしやすい身体作りができます。また、鍼灸治療に加えて、特許取得している頭皮美容液を同時に導入することでより効果が得られます。
施術料金
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当院は完全予約制の施術院ですので1日に拝見できる人数に限りがあります。
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より多くの困っている方々に治療を受けて頂くために上記のキャンセルポリシーを守って頂ける方のみご予約お願いいたします。
なお、初診予約当日のキャンセルに関しては施術料の100%のキャンセル料を申し受けております。
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