パーキンソン病 その19 塩酸セレギリンと塩酸アマンタジン
2016/05/12
こんにちは、大阪市西成区天下茶屋の康祐堂鍼灸院です。
前回は、「パーキンソン病の薬物治療」の中の抗パーキンソン病薬の種類と特徴についてお話ししました。
今回も引き続き、「パーキンソン病の薬物治療」の中の抗パーキンソン病薬の種類と特徴についてお話ししていきます。
さて、前回までに以下の六種類の薬を紹介しました。
1. L-ドーパ製剤
2. ドーパミンアゴニスト(ドーパミン受容体刺激薬
3. 塩酸セレギリン(MAO-B阻害薬)
4. 塩酸アマンタジン(ドーパミン放出促進剤)
5. 抗コリン剤
6. ドロキシドーパ(ノルアドレナリン補充薬)
前回は2のドーパミンアゴニストについてお話ししましたので、今回は3の塩酸セレギリンと4の塩酸アマンタジンについてお話ししていきます。
まず、3の塩酸セレギリンからお話ししていきます。
脳内のドーパミンが減少すると、一方でその分解を促す酵素(MAO-B)の働きが高まります。塩酸セレギリンにはその分解酵素の働きをおさえ、ドーパミンを長持ちさせる働きがあります。
現在使用されている抗パーキンソン病薬では最も新しいタイプの薬で、通常はL-ドーパとの併用で用いられます。L-ドーパの作用を高め、筋固縮やウェアリングーオフ現象(薬の持続時間が短くなり、薬の効果が切れてくると症状が悪くなる現象)の改善に有効とされますが、副作用として悪心・嘔吐などの消化器症状が出る場合があります。
次に4の塩酸アマンタジンについてお話ししていきます。
本来は抗ウイルス薬ですが、ドーパミンを分泌する黒質の細胞を刺激して分泌を促進すると同時に、分泌されて使われなかったドーパミンの再取り込みを促す作用があり、筋固縮、振戦、無動などのパーキンソン病の症状に効果のあることが知られています。
最近では長期レボドパ投与症候群のジスキネジア(不随意運動)の抑制効果も注目されていますが、副作用として足のむくみやイライラ、不眠、うつなどを生じることがあります。
今回はここまでです。次回も引き続きパーキンソン病の薬物治療についてお話ししていきます。
パーキンソン病なら大阪市西成区天下茶屋の康祐堂あけぼの漢方鍼灸院
院長 冨田 祥史(山元式新頭鍼療法 YNSA学会 評議員)
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