パーキンソン病 その21 抗パーキンソン病薬以外に使う薬
2016/05/14
こんにちは、大阪市西成区天下茶屋の康祐堂鍼灸院です。
前回までに、「パーキンソン病の薬物治療」の中の抗パーキンソン病薬の種類と特徴についてお話ししました。
今回は、「パーキンソン病の薬物治療」の中でも抗パーキンソン病薬以外に使う薬についてお話ししていきます。
さて、パーキンソン病治療において、前回までに紹介した抗パーキンソン病薬は必要不可欠ですが、実際に抗パーキンソン病薬だけで全ての病状をコントロールできるとは限りません。そのため、抗パーキンソン病薬では対処できない症状に対する薬、抗パーキンソン病薬の副作用を防ぐ薬などが合わせて処方される場合もあります。
たとえば、パーキンソン病の患者さんの多くは自律神経症状をともないます。その代表的な症状である便秘には、抗パーキンソン病薬は効きません。
そこで、食事の工夫などで改善できない頑固な便秘の場合には、消化管蠕動亢進薬(しょうかかんぜんどうこうしんやく)(腸が内容物を肛門のほうに送る運動をさかんにするための薬)や下剤を処方することになります。同じく起立性低血圧や排尿障害がひどい場合も昇圧薬(血圧を上げる薬)や神経因性膀胱治療薬(しんけいいんせいぼうこうちりょうやく)によってコントロールしていきます。
また、ドーパミンアゴニストなどの副作用で消化器症状がつらい場合は制吐剤(吐き気をおさえる薬)を併用することになりますし、L-ドーパの長期使用によってジスキネジア(不随意運動)が出てきたときには、チアプリドという不随意運動抑制剤を追加する場合もあります。
このほかパーキンソン病では抑うつ状態になったり、抗パーキンソン病薬の副作用として幻覚や知的機能障害、睡眠障害などの精神症状が問題となるケースも少なくありません。これらの症状に対しても、程度によって抗うつ剤、抗不安薬、抗精神薬、睡眠薬などによるコントロールが必要となります。
今回はここまでです。次回からは「パーキンソン病の手術」についてお話ししていきます。
パーキンソン病なら大阪市西成区天下茶屋の康祐堂あけぼの漢方鍼灸院
院長 冨田 祥史(山元式新頭鍼療法 YNSA学会 評議員)
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