パーキンソン病 その22 パーキンソン病の手術 大阪市西成区の康祐堂鍼灸院
2016/05/16
こんにちは、大阪市西成区天下茶屋の康祐堂鍼灸院です。
前回までに、「パーキンソン病の薬物治療」の中でも抗パーキンソン病薬以外に使う薬についてお話ししました。
今回は、薬物治療ではなく、「パーキンソン病の手術」についてお話ししていきます。
さて、パーキンソン病で現在行われているのは、以下の二つの手術です。いずれも年齢制限はなく、これ以上進行すると社会生活が送れなくなる、生活全般で介助が必要となる少し手前で行われるのが一般的です。しかし、手術によって症状が改善されても、薬がまったく不要になることはありません。
1.定位脳手術(脳凝固術)
脳の視床といわれるところや、淡蒼球(たんそうきゅう)といわれるところに電流を通し、熱で神経細胞を凝固・死滅させる方法です。視床凝固術は振戦や筋固縮、およびL-ドーパの長期使用によるジスキネジア(不随意運動)に、淡蒼球凝固術は振戦や姿勢反射異常、ジスキネジアに有効とされており、うまくいけば一回の手術で症状の改善が期待できます。
ただし、一度死滅させた神経細胞は回復できず、合併症(ある病気にともなって起こる別の病気)として脳内小出血が起こり、手術した反対側がマヒする場合があるので(発生頻度は全体の5%程度)、適応は症状が片側だけの場合に限られます。
2.脳深部刺激術
脳の淡蒼球や視床下核に電極を埋め込み、電気刺激を送って過度に流れる情報を遮断する方法です。振戦、筋固縮、姿勢反射異常、すくみ足などの歩行の改善、L-ドーパの減量など幅広い効果が期待できます。
手術は脳に電極を埋め込む手術、鎖骨の下に発信機を埋め込み、コードを脳内の電極とつなぐ手術の二回に分けて行われます。
合併症として脳内出血や術後の感染症などが考えられますが、安全性は高いとされています。埋め込んだ電極は、再び取り除くことができます。
今回はここまでです。次回からは「パーキンソン病標準治療の問題点」についてお話ししていきます。
パーキンソン病なら大阪市西成区天下茶屋の康祐堂あけぼの漢方鍼灸院
院長 冨田 祥史(山元式新頭鍼療法® YNSA®学会 評議員)
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