脳卒中とリハビリテーション その30 歩行するための脳のしくみ
2016/08/02
こんにちは、大阪市西成区天下茶屋の康祐堂鍼灸院です。
前回は、「対称性指数で見る歩行機能の回復」についてお話ししました。
今回は「歩行するための脳のしくみ」についてお話ししていきます。
さて、前回までにお話したように歩行に関しても、手指の場合と同様、脳活動が変化し機能が改善することや、そのような変化をリハビリテーションにより引き起こすことが可能であることが理解していただけたでしょう。
さて、歩行を可能にする脳の神経ネットワークは階層的な構造をとることがわかっています。大脳では一次運動野に加えて、運動前野や前頭前野、さらにその下位にある脳幹部や小脳、脊髄までもが歩行の制御に関与します。
私たちがふだん歩くときのことを考えてみましょう。たとえば、いつもの道を駅まで歩くときに、いちいちまず右足を出してつぎに左足を出してと考える人はいないでしょう。私たちは知人と話をしながらでも何かを食べながらでも歩くことを意識せずに歩くことができます。しかし、段差があったり、前から自転車が走ってきたりすると、少し足を高く上げたり、スピードを緩めたり障害物を横によけたりする動作が必要になります。
つまり、歩行には「自動的な動作」という側面と、視覚などから入ってきた情報に対応して即座に「環境に適応する動作」という側面の二つがあるのです。前者を脳幹部や小脳、脊髄といった大脳より下位にある部分が中心となって、後者を大脳皮質の一次運動野、運動前野、前頭前野などが中心となって担っていると考えられています。
今回はここまでです。次回は「自動的動作、環境に適応する動作、それぞれの脳活動」についてお話ししていきます。
脳梗塞、脳卒中、片麻痺なら大阪市西成区天下茶屋の康祐堂あけぼの漢方鍼灸院
院長 冨田 祥史(山元式新頭針療法 YNSA学会 評議員)
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