大脳基底核回路とパーキンソン病の運動症候 大阪市西成区天下茶屋の康祐堂鍼灸院
2016/01/26
パーキンソン病では、黒質ドパミン神経の変性脱落、およびそれによる線条体のドパミン不足は結果として大脳基底核(線条体、淡蒼球、黒質、視床下核などの神経核からなり、大脳皮質と視床、脳幹を結びつけている。運動調節、認知機能、感情、動機付けや学習などさまざまな機能を担う高次中枢)回路網の変調をきたすと考えられています。PDの四大徴候の病態機序を理解するにあたって、Alexanderらの大脳基底核回路図はとても重要です。
大脳基底核回路における運動制御機構 被殻へは運動前野、補足運動野、運動野などの大脳皮質からグルダミン酸性興奮ニューロンが、そして黒質緻密からD1受容体へドパミン性興奮ニューロンおよびD2受容体へドパミン性抑制ニューロンが連絡しています。後者のうちD1受容体を介した経路を直接路、D2受容体を介した経路を間接路といいます。直接路は被殻のD1受容体から淡蒼球内節/黒質網様体部にGABA性抑制ニューロンを介して抑制的に結合しています。一方、間接路は被殻のD2受容体から淡蒼球外節にGABA性抑制ニューロン、淡蒼球外節から視床下核にGABA性抑制ニューロン、視床下核から淡蒼球内節/黒質網様体部にグルダミン酸性興奮ニューロンを介して結合しています。淡蒼球内節/黒質網様体部からのGABA性抑制ニューロンは視床腹外側核(VL核)や脚橋被蓋核を抑制し、その後、視床VL核からのグルダミン酸性興奮ニューロンが運動前野、補足運動野、運動野ニューロンを興奮させることにより、大脳皮質・線条体が閉じた回路を形成しています。 近年さらに、ハイパー直接路という概念が提唱されていますが、これは被殻を介さずに大脳皮質からグルダミン酸性興奮ニューロンを介して直接、視床下核へ投射する経路のことをいいます。その作用は間接路に類似しており、視床下核、淡蒼球内節/黒質網様体部を興奮させた後、視床をさせ、最終的に大脳皮質のニューロンを抑制すると考えられています。実際の運動抑制においては、まずハイパー直接路を介して大脳皮質の広範囲が抑制され、続いて直接路によって大脳皮質の限局した領域を脱抑制によって興奮させ、さらに間接路を介して再び抑制することによって、目的とした運動を発現させると想定されています。
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