脳出血⑥西洋医学での治療方法について
2021/06/08
薬物療法と外科手術があり、出血量や症状の程度、治療中の容態の変化などによって選択される治療法は異なります。高血圧によって引き起こされた脳出血であれば、まずは早急に血圧を下げることが肝要です。出血量が少なく症状が軽度の場合は、点滴によって降圧剤を投与していきます。血圧を下げることによって、脳内にできる血の塊を大きくしないようにしたり、血管から再出血する状態を防ぐ作用があります。状況によっては、さらに脳のむくみをとる薬も用いります。一方、出血の量が多く症状が重かったり、病状の進行が考えられる場合は、血の塊を取り除いたり、脳の中にたまった水を外に出して脳の圧迫を減らしたりする外科手術を行います。ただし手術によって脳にダメージを与えることもあるため、一般的には、あくまでも脳にできた血の塊が大きい場合に選択されることが多いです。
一般的に小脳出血、被殻出血に対しては積極的に緊急手術を施行しますが、視床出血では脳深部にあるため緊急手術の適応となることは少なく、保存的に様子をみることが多いです。こういった患者では、慢性期の血腫がある程度やわらかくなった時期に、神経症状の早期改善を期待して局所麻酔下に、穿刺による吸引除去術を行うことが可能です。
近年では内視鏡技術の進歩により、開頭せず、100円玉ぐらいの穴を頭蓋骨に開けるだけで、大きな脳内血腫を摘出する技術も発展しています。
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