パーキンソン病⑧西洋医学的治療(手術)
2022/06/17
パーキンソン病の治療で外科的手術として下記の2種類の方法があります。
・デバイス補助療法(DAT:Device Aided Therapy)
・脳深部刺激療法(DBS:deep brain stimulation)
・デバイス補助療法(経腸療法)
デバイス補助療法とは経腸療法とも呼ばれ、カセットに入ったL-ドパ製剤(経口のパーキンソン病治療薬として広く使われているもの)を、専用ポンプとチューブを使って薬剤の吸収部位である小腸に直接持続的に送り届けることで安定した吸収が可能となり、L-ドパの血中濃度を一定に維持する治療法です。経腸療法は象徴に直接薬剤を投与するため胃ろうを造設することが必要で、機器を用いて投与するため、操作方法等を習得する必要があります。
治療を検討するタイミングは、病気の進行とともに、従来の治療薬(飲み薬や貼り薬)では十分な効果が発揮できず、ウェアリングオフやジスキネジアなどがあらわれ、日常生活に支障を来してきたときに検討されることがあります。
・脳深部刺激療法
脳深部刺激療法は身麻酔または局所麻酔で行います。左右の前頭部の頭蓋骨に1.5cmほどの小さな穴を作成し、脳深部に細いひものような電極を留置します。さらに胸の前部の皮下に電極に弱い電気信号(パルス)を送るパルス発生器を埋め込みます。パルスによって脳に持続的に電気刺激を与えることで興奮状態の神経活動を抑制し症状の改善を図ります。すべての患者さんにむいているわけではないので、主治医とよく相談する必要があります。脳深部刺激療法では装置やコードが体内に埋め込まれるので、外見の変化はありませんが、手術後は定期的にパルス発生器の調整やバッテリーの交換が必要になります。
治療を検討するタイミングはパーキンソン病が進行し、薬だけでは症状を改善するのが難しかったり、ウェアリング・オフやジスキネジアといった運動合併症が重くなったりした時に検討される外科療法です。
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