原因不明ではない!パーキンソン病の原因と症状について
パーキンソン病の症状としてどういったものを思い浮かべるでしょうか?震える、小刻みに歩く、字が書きにくい、無表情になる、といった身体的な症状を思い浮かべた方が多いかもしれません。実は、それ以外にも症状があるのです。
パーキンソン病の症状
パーキンソン病の症状は
① 運動系の症状・・・震え(振戦)、筋強剛、寡動・無動、姿勢反射障害
② 自律神経系の症状・・・便秘、排尿障害、起立性低血圧(立ちくらみ)、発汗異常
③ 精神系の症状・・・抑うつ
④ その他の症状・・・脱力感、手足の変形、痛み・コリ
などが上げられます。
パーキンソン病の原因について
運動系の症状がパーキンソン病の四大症状といわれ、その症状を主な特徴とする、慢性進行性の神経変性疾患です。それでは、どこの神経の変性があるのでしょうか?
パーキンソン病では、中脳にある「黒質」と大脳の大脳基底核にある「線条体」という部分に異常がある事がわかっています。黒質に異常が起こり、正常な神経細胞が減少し、そこで産生されるドーパミンの量が減少します。ドーパミンは神経伝達物質なので、線条体との連絡がうまくいかなくなります。そのため、運動系のパーキンソン病特有の症状が現れると考えられています。
また、パーキンソン病の症状が出るときには、黒質の正常な細胞の量は20%以下になっています。現在、パーキンソン病を発症する人は10万人あたり100〜150人と推定されています。
また、家族で遺伝するということは99.9%と言っていいほど無いのですが、いくつかの家族性パーキンソニズムが明らかになっています。では、なぜ、中脳黒質の神経細胞が減少するのか、その原因は明らかになっていません。
ただし、パーキンソン病の危険因子などの研究は行われています。
■パーキンソン病の危険因子→農薬、乳製品、メラノーマ、脳外傷
■パーキンソン病になりにくい因子→タバコ、カフェイン、尿酸、運動
つまり、牛乳をのまず、無農薬の食品を食べて、タバコ、コーヒー、お酒を嗜み、うんどうをよくする人はパーキンソン病になりにくい、ということです。
(ただし、タバコ、コーヒー、お酒は脳血管障害の危険因子ですよ!)
パーキンソン病は必ずしも完全に治すことはできないかもしれませんが、症状を緩和したり、進行を食い止めることは可能です。パーキンソン病にお悩みでしたらお気軽に当院にご相談下さい。